「フォントがないというアラートが出るが、どこにあるのかわからない。調べてみると、孤立点だった。探し方などを教えて欲しい。」という質問をいただき、改めてまとめてみました。
フォント関連のトラブルシューティング方法
[書式]メニューにある、2つのコマンドを利用します。
- [環境に無いフォントを利用する]
- [フォント検索]
[環境に無いフォントを利用する]
環境にないフォントのみをリストアップしてくれます。Typekitフォントの場合、このダイアログボックス内右下の[フォントを同期]をクリックして、アクティベート(=使用可能な状態にすること)することができます。
このダイアログボックスは、ドキュメントを開くときにも表示されます。ダイアログボックス下部の[ドキュメントを開く時に表示しない]オプションをオフにして非表示にすることもできます。
[フォント検索]ボタンをクリックすると、次項の[フォント検索]ダイアログボックスが開きます。
[フォント検索]
[フォント検索]ダイアログボックスの上部の[ドキュメントフォント]には、ドキュメント内で使用されているフォントがリストアップされます。
このとき、黄色い▲がついているものが「ドキュメント内で使われているが、インストールされていないフォント」です。
そのフォントを選択し、[フォント検索]ダイアログボックスの右上の[検索]ボタンをクリックすると、順番にそのフォントが利用されているテキストがハイライトされます。
なお、[置換するフォント]には、次の3つを選択することができます。
- ドキュメント
- 最近使用したファイル
- システム
環境にあるフォントに置換したい場合、そのフォントを選択し、[置換]または[すべてを置換]ボタンをクリックします。
「ドキュメント」「最近使用したファイル」では、すべてのフォントがリストアップされませんので、必要に応じて、「システム」に変更します。
「最近使用したファイル」は、Illustrator CC 2017以降の機能です。
ここまでのまとめ
- [環境に無いフォントを利用する]は、Typekitフォントをアクティベートするときに使う
- [フォント検索]は、ドキュメント内で使われているフォントをリストアップし、検索や置換を行う
孤立点
孤立点には、次の2つがあります。
- パスの孤立点
- テキストの孤立点(空のテキストパス)
[フォント検索]
テキストの孤立点がある場合、[フォント検索]ダイアログボックスに認識されますが、[検索]を行ってもヒットしません。
余分なポイントを選択
[選択]メニューの[オブジェクト]→[余分なポイント]をクリックすると、パスの孤立点、テキストの孤立点の両方を選択できます。
削除を含めて、アクションに登録することができます。
パスの削除
[オブジェクト]メニューの[パス]→[パスの削除]をクリックすると、
[パスの削除]ダイアログボックスが開きます。
[空のテキストパス]オプションのみにチェックを付けて、[OK]ボタンをクリックすると、テキストの孤立点が削除されます。
スクリプトを利用する
余分なポイントを選択、パスの削除は、以前からある機能ですが、完全に信用できるかというと少し心配です。
高橋としゆきさんのスクリプトでは、[削除せずに選択する]オプションをオンにすることで削除前に確認にすることができます。
この後、[他を隠す](command+option+shift+3キー)を押して目視で確認すると安全です。
@hamko1114 修正しました!またお時間のあるときに試してみてください。気が付いたことがあればまた教えてもらえると嬉しいです! http://t.co/xq3mW5q71r @dtp_transit @mikubell @zawatch
— 高橋としゆき (@gautt) 2014年3月25日
比較
パスの削除 | 余分なポイント | スクリプト | |||
---|---|---|---|---|---|
メニュー | オブジェクト→パス | 選択→オブジェクト | |||
対象 | ポイント | 余分なポイント | |||
孤立点 | |||||
オブジェクト | 塗りのないオブジェクト | ||||
テキスト | 空のテキストパス | ||||
文字のないポイント文字 | |||||
文字のないエリア内文字 | |||||
文字のないパス上文字 | |||||
挙動 | 選択 | ||||
削除 | |||||
削除前の確認 | |||||
レポート |